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放送概要
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「COOL STRATEGY」
柏木寛昭1柏木寛昭(カーリング)
ゲスト:曽根恭子(プロ・ビリヤード選手)
初回放送 2月23日(金)午後9時30分〜
*放送スケジュールは予告なく変更する場合があります。あしからずご了承ください。
再放送予定
2月24日(土):午前11時30分・午後11時30分
2月25日(日):午後6時30分
2月26日(月):午後5時30分
2月27日(火):午前1時30分・午前11時
2月28日(水):午前11時30分
3月1日(木):午前11時
プロフィール
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柏木寛昭21982年生まれ。長野県出身。小学校5年生のときからカーリングを始める。小学校の同級生3人とチーム“VICTORY”(99年に“VICTORIOUS”と改名)を結成し、同チームで96年から2001年までの5年間に日本ジュニア選手権で優勝4回(97年のみ準優勝)、99年の日本選手権で準優勝、2000年の日本選手権で優勝を飾っている。また、海外の大会でも99年にPCCジュニア選手権で優勝、2000年に世界カーリング選手権で10位、パシフィックカーリング選手権で3位に入るなど、優秀な成績を挙げている。日本の次世代のカーリングを担う選手である。
番組ダイジェスト
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まだ若いながら、チーム“VICTORIOUS”で多くの大会優勝を飾っている柏木寛昭。彼は、チームの中で作戦面を担当するスキップを務めている。いわば、チームの頭脳と言うべき存在だ。柏木は言う。
「スキップというのはチームの司令塔、主将と言われているんです。自分でチームの他の3人に指示を出して、『ここに投げろ』、とか。作戦も考えるし、最後には自分で投げてケリをつけなきゃいけないので、ま、大変な面もあるんですけど、その分、他のポジションをやるよりも勝ったときの喜びは大きいと思います」

“VICTORIOUS”の前身、“VICTORY”は長野県御代田町の御代田北小学校の同級生4人が始めたチームだった。
「最初におれ達が始めたときは、市村さんはいなくて、中山 隼とふたりの柳沢。小6のときに初めて4人で大会に出たんです」

メンバーは、始めた当時のことをこう振り返る。
中山 隼「デリバリーって言うんですけど、投げるフォームを練習して、で、だんだん石を実際に投げたりしたんですけど、やっぱり最初は全然うまく投げられなくて」
柳沢和人「ジュニアのチームが他に全然なかったんですよね。御代田では僕らがジュニアの初めてのチームで、大人達は『どこまで行くのかなあ』程度で見ていた」
柳沢敬太「自分達の場合は、チームを作った当初からコーチがついていてくれたんで、4人とも均等にレベルが上がっていったのが一番のいいところですね」

コーチは、柏木の父、柏木昭憲さん(長野県カーリング協会副理事長)である。昭憲さんは言う。
「とにかく世界へ行ってやろうって、最初からね、そういう目的があったから、カーリングの部分では結構素直に言うことを聞いてくれましたね」

幼なじみのチームであることは、彼らの強みになっている。
柳沢敬太「もうずっと一緒だから、相手の性格もわかりきっているし」
柳沢和人「カーリングってやっぱり個人競技じゃないし、みんなの力が大切なんですよね」
中山 隼「中学校2年のときはもう、学校が終わって毎日6時くらいから練習を始めて。練習もやりつつ、みんなと遊んだりしながら(笑)、楽しく9時くらいまでずっとやってましたね」

99年に5人目のメンバー、市村尊則が加わり、チーム名も“VICTORIOUS”に変わった。市村尊則は言う。
「僕はカーリングを始めたのが遅かったんで、そのギャップを埋めるべく死に物狂いで頑張ってた時期があったんですよね。そのとき、自分の目標になる選手というのが今のうちのチームのスキップ(柏木)だったんです。そこに追いつきたい、追い越したいと思う一心で毎日無我夢中で練習していたら、今のチームからそれだけ頑張っているんだったら、っていう感じで誘われたんです」

市村の存在は柏木達にとっても大きかったようだ。柏木は言う。
「おれ達にとってはすごくプラスになりましたね。それまでだと、ま、どうしてもおれ達4人だとおとなしいんですよ。(市村は)年も上っていうこともあって、みんなを盛り立ててくれるんで。負けているときでも、『大丈夫だよー』と声をかけてくれたり。そのおかげで、ひとつレベルアップしたかな」

“氷上のチェス”と呼ばれることからもわかるように、カーリングでは作戦が非常に重要なウェイトを占める。
「作戦は難しいんですけど、考えていて面白い。数学みたいなもので、そのやり方とかを覚えてしまうと、面白くなってくるんですね。作戦もやればやるほど、『あ、こんなこともあったのか!』と面白くなるし、相手をコントロールできてしまう。相手は自分達で決めてそのショットを投げているんですけど、実はそのショットはおれ達がやらせるように仕組んだショットで……ジュニア選手権で今年も優勝したんですけど、もう相手はおれ達の思うツボでした」

今回の対談ゲストは、日本を代表するプロ・ビリヤード選手、曽根恭子さんである。
カーリングとビリヤード、どちらも頭脳的スポーツと言われる。また、ほんのわずかな狂いが戦況を分ける、非常に繊細な側面がある点でも共通している。
曽根「ビリヤードだと、テーブルの上に引いてある羅紗のコンディションによって、球の走り方も違うし、入射角と反射角が全く変わってくるんですね。例えば、湿度の高い日にはピョンピョン、ピョンピョン跳ねたりして、普段の練習とは全く違うコースを走ってきたりすることがあるんですよ。カーリングっていうのは、いつも同じ温度なんですか?」
柏木「カーリングは氷上のスポーツの中でも一番デリケートで、アイスの高低差がプラスマイナス1mmぐらいですかね、そのぐらい真っ平らに作ってあるんですけど、でも、やっぱりゴルフのグリーンみたいにクセがあって、それを読むのが本当、難しいですね。技術的によくても、作戦的によくても、アイスコンディションの読みを間違えると、全然ショットが決まらなかったり。あと、本当に細かいことに影響されて。例えば、会場のライトとか……」
曽根「ああ、そうですよね」
柏木「ライトの厚さで滑りが違っちゃったり。あと、観客がいっぱい入ると湿度がすごく上がるんで、氷の表面に霜がついてしまうんです。そうなると、滑りが遅くなってしまいますね」

“VICTORIOUS”のメンバーは、現在、19歳と21歳。ジュニアから一般へとクラスを移る時期に来ている。柳沢敬太は言う。
「世界に行くと、ジュニアでは結構いいところまで行くんですけど、一般だと全然レベルが違うっていうか、もっと技術を上げなければ、絶対に勝てないですね」

彼らがジュニアとして活躍できるのは、もうしばらくの間だ。
曽根「私の場合は去年海外では結構いい成績だったんですけど、国内では全くダメで。今年はとにかく日本でランキング1位になることが自分の目標なんですね。柏木君は?」
柏木「おれ達、まだ19歳で、部門で言うとジュニアと一般の日本代表なんですね。世界大会を2つこなすっていうのはすごく無理があって、今、一番身近な目標はジュニアの世界選手権でまず世界一になること。ジュニアも21歳以上になっちゃうともう年齢制限で出られないんで、後悔しないように、まず取れなくなるタイトルから取っておいて、その後、一般の方でオリンピックにも照準を合わせて戦っていきたいです」

長野県御代多町で幼なじみ同士で始めたチーム。目標とする人達に誘われて加わったチーム。それは彼らの人生を変えた。
市村尊則「海外に行って、その国々の人達と一緒に交流を深めてカーリングをすることで、自分の、日本にとどまっていた小っぽけな人生をもっと広げられましたね」
柳沢和人「(目標は)やっぱり世界ジュニアですかね。ジュニアで一番に」
中山 隼「この後、3月にあるソルトレイクでのジュニア選手権。あと、日本選手権で日本代表のポジションを取る。それが今の目標ですね」

柏木は、より高いレベルを目指して、努力を重ねている。
「奥が深い。で、やればやるほど難しくなっていく。最初の頃の方が、はっきり言うとすごく調子がよくて、強かったような気がするときもあります。だから、何も知らない状態の初心者がおれ達ぐらいのレベルまでいきなり上がるっていう、そういうチームも結構あるんですよね。ただ、それなりに練習したり経験積んだりしないと、その上には行かれない」
あるいは、こうも言う。
「ま、本当、やればやるほど次から次に。向上心があるせいもあるんだけど、難しいことをモノにしたいという意志のせいで、逆に難しくなってきます」
底知れぬ難しさを秘めたスポーツに、若き5人は挑戦し続けている。

*対談の全文は、スポーツ総合情報サイトスポーツ・ナビゲーションでご覧いただけます。
ディレクターズ・アイ
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“氷上のチェス”、カーリング。
カーリングと言えば、1998年、長野オリンピック日本代表の感動的とも言える試合で認知度が飛躍的アップした。
しかし、それで競技人口や施設の数が増えたかといえば、そうとも言えない。

そんな現状のカーリングを、今回は取材した。

柏木寛昭。
市村尊則。
柳沢敬太。
柳沢和人。
中山 隼。

これがVICTORIOUSのメンバーである。21歳の市村選手を除く4人は19歳。
今、日本代表としてニッポンのカーリングを引っ張っていながら、次世代のカーリングを支えていく存在でもある。

5人それぞれに個性が強くて、それがうまい具合に調和している。
5人は“友達”であり“仲間”、互いが互いの足りないところを補い合い、それがVICTORIOUSの強さになっているのだろう。
“君がいて僕がいる”ではないが、互いの存在が互いを成長させていく関係というのは、なかなかない。
そんな彼らの雰囲気が、取材をしていて羨ましくもあったし、陳腐な表現かもしれないが、いつまでも変わらぬ“友情”を保ってほしいとも思った。

今回行われた「軽井沢国際カーリング競技大会」は、カナダ、アメリカ、スウェーデン、フィンランド、スイス、ノルウェー、韓国、オーストラリアの8カ国のチームを招いて行われたのだが、国際大会でありながら、それほど“しゃちほこばった”感がなく、会場の雰囲気はリラックスムードが漂っていたように思えた。

カーリング自体は、一見ユーモラスにも見える。しかし、実は作戦や戦術が大きな割合を占める知的なスポーツだった。
カーリングに限らず、頭脳戦・神経戦というのは派手さはないが、見ていて熱くなるものがある。
わざと相手に点を取らせてみたり相手の嫌がる所を攻めてみたり……。
駆け引き――精神的な攻防戦は常に緊張を強いられ、カーリングの場合はそれが2時間半も続く。

それを、VICTORIOUSの5人は、口を揃えて「楽しい」と言った。
しかし彼らは、ただ楽しんでいるわけではない。
自分たちの今のレベルを踏まえ、これからどのようにしていかなければならないのか、ということを知ったうえで「楽しい」と言っている。
国際大会など、海外の経験も豊富な彼らは、多分に同年代の人たちよりも大人なのだろう。

以前取材させていただいたある人が、「自分だけこんなに面白いことをやってて、他の人に申し訳ない」と言っていた。
しかし、だからこそストイックなまでに、その道を追求しようとしていけるのだろう。
自分が活躍することで、そのスポーツの認知度が高まった。だからこそ、より一層の活躍をしなくてはならない。自分にはその責任がある、と。

VICTORIOUSの5人も、近い将来、そういう立場になるのだろう。いや、もしかしたら、もう既にそうなっているのかも知れない。
そのとき、5人が今と同じように笑顔で「楽しい」と言ってくれることを願っている。

柏木クン、市村クン、敬太クン、和人クン、隼クン、ありがとう。楽しい取材をさせていただきました。
柏木コーチ、いろいろとご迷惑をお掛けしました。お陰様で、番組を完成させることができました。
VICTORIOUSの、今後の活躍をお祈り申し上げております。

余談だが、ビリヤードや将棋が好きな人は、カーリングをぜひ試してほしい。ちなみに、東京都内には、カーリング専用ホールはないみたいなので、今回お邪魔した「カーリングホールみよた」に行かれてはいかがであろうか。ビリヤードや将棋が好きならば、絶対に面白いはずである。
(香取浩晃アシスタントディレクター)
主な挿入曲
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曲名|アーティスト|レーベル・品番
■1■
TWISTING BY THE POOL DIRE STRAITS MERCURY PHCR-1649
■2■
WALK OF LIFE DIRE STRAITS MERCURY PHCR-1649
■3■
MONEY FOR NOTHING DIRE STRAITS MERCURY PHCR-1649
■4■
LOCAL HERD DIRE STRAITS MERCURY PHCR-1649
■5■
VENICE AVE NAOKO TERAI ONE VOICE VACV-1037
関連情報
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■カーリングについて

カーリングの歴史は古い。少なくとも16世紀初めにはスコットランドでカーリングが行われた証拠が見つかっており、500年、あるいはそれ以上の歴史があると見られている。
日本では、1937年に諏訪湖で行われたのが最初と言われている。しかし、本格的に団体が作られ、カーリングのチームができ始めたのは80年代からのことだ。オリンピックではデモンストレーション競技として何度か行われていたが、正式種目となったのは、98年の長野オリンピックから。同オリンピックでは、日本対アメリカの大接戦もあって、一般の人々にも広く知られるようになった。日本でも、これからもっと盛んになっていくに違いない。

カーリングの日本代表チームは、他の多くの団体競技と異なり、普段活動しているチームがベースとなる。例えば、世界選手権の日本代表は、その直前の日本選手権で優勝したチームがベースとなって編成される。オリンピックでもこれは同じ。VICTORIOUSがオリンピック前の日本選手権を制すれば、彼らの雄姿がソルトレイクシティ・オリンピックでも見られるかもしれない。

カーリングでは、1エンドごとに得点を計算する。各エンドで、円(ハウス)の中心に近いところに一個でも多くストーンのある方が勝ちとなり、負けチームより内側にストーンがいくつあるかで得点が決まる。負けチームは0点。これを通常は10エンド繰り返し、得点合計でその試合の勝者を決める。
1チームは4選手からなり、相手チームと交互に、各選手が2投ずつショットし、両チーム合計16投(2投×4人×2チーム)で1エンドとなる。ポジションは、投げる順に、リード、セカンド、サード(バイススキップ)、スキップと呼ばれる。
スキップは、ストーンの位置や弾き出すストーン、回転のかけ方など、次のショットを指示する。つまり、作戦面を担うわけだ。投石者とスキップ以外のメンバー(スウィーパー)はブラシで氷上をこすり、氷上の細かな粒(ペブル)を削ることで、ストーンを誘導する。スキップが投石者となるときは、通常、サードが作戦を指示する。
得点は各エンド終了時に計算するので、先にどれだけ円の中心にストーンを集めようと、後で相手に弾き出されれば得点することはできない。いかに自チームの有利なところにストーンを配置し、逆に相手のストーンを排除していくか。どこにストーンを配置すれば、相手の邪魔をすることができるか――番組中で、軽井沢国際カーリング競技大会での実際のゲーム例を元に、柏木寛昭が勝負の綾を解説してくれているので、ぜひじっくりとご覧ください。

今回、柏木選手と曽根恭子さんのカーリングシーンを撮影したのは、長野県御代田町にあるカーリングホールみよた。柏木寛昭らがチームを結成したのも、近所にこのカーリングホールができたことがきっかけだった。
同サイトには、カーリングの用具やルールをわかりやすく解説したページや、プレイのワンポイントアドバイスのページがある。その他に、ホールの紹介や、競技会のスケジュール、スクールの案内なども。
http://www.blk.mmtr.or.jp/~ncamiyot/

CURLINGは、北海道を中心にカーリングに関する情報の提供、交換を行っているサイト。カーリングの詳しいルールの説明や、大会スケジュール、ランキングなど、内容豊富。カーリングに興味を持ったら、まずアクセスしてみてはどうだろう。
http://www5.plala.or.jp/curlingfun/

東京都カーリング協会ホームページにもルールや用具など、カーリングのわかりやすい説明が載っている。また、同協会に参加しているチームや、東京近辺のスクール等の情報もある。
http://www.tk.xaxon.ne.jp/~tca/

■曽根恭子さんのサイト

ゲストの曽根恭子さんのサイトは、Welcome to Kyoko Sone home page。プロフィールや過去の戦績、写真を見たり、曽根さんに手紙を送ったりできる。BBSもアリ。
http://www.futoiki.co.jp/K-Sone/